私は日本とイギリスの両国で教育を受け、教育システムを比較する機会に恵まれました。
この経験を通して、日本従来の詰込み・暗記型中心の教育システムが世界的には既に時代遅れであり、海外には現代に即した論理的思考力・創造力を養うことを中心に据えた教育システムが存在することを知りました。
しかし、日本の教育のみを受ける若者が、このような事実に自ら気付くことは大変難しいといえます。
その結果、教育システムを比較し自らで選択するという考えに至ることなく、大学生活までを何となく過ごしてしまう人が多く見受けられます。
これは非常に勿体無いことです。
教育システムは、今後の社会を担う人間を育てる根幹部分であり、時代に即した能力を育むことができるよう機能する必要があります。
様々な分野において変化の激しい現代では、社会で求められる質や能力も、社会の変化とともに、とてつもないスピードで変わっていきます。
誰しもがインターネットを通して膨大な量の情報にアクセスできる現代では、知識自体の習得よりも、得た知識を活かす力が今後ますます必要とされるでしょう。
この時代の変化は、新しい知識や新しい技術を前にして、それらをどう活用すべきか、考え、創造する力が今後最も重要になることを意味します。
ゆえに、自らで考え、創造する力=論理的思考力と創造力の育成が中心となるシステムへと、日本の教育も変わる必要があるのです。
しかしながら、現在の日本の教育システムは、詰込み・暗記型中心であり、論理的思考力・創造力を養うために充てられる時間が極端に少ないのが現状です。
幸いなことに、現代では国際化がかつてないスピードで進んでおり、自らが受ける教育システムを国境を越えて選択することが可能になりました。
すなわち、これからの若者は、世界の教育システムと日本の教育システムを比較し、その中で自分に合った教育システムを自らで選択することができるのです。
自国のみならず、世界の教育システムに対し、目を向ける。
そしてそれぞれを比較することで、自分に合った教育システムを自らで選択する。
この考え方が日本の若者に広く浸透し、彼らの選択肢と可能性を大いに広げることを心から願っています。
Migliore Ltd 代表, University of Bologna医学部在籍 麻生 あやの